宗谷岬600(神回)
こんばんは、ハンサムである。
くすっと笑うな。
さて身軽になったちぶおさんと共に、ハンサム、HUさんは宗谷岬へ向かい羽ばたいて行くのであった。
ちぶおさんは別の意味で羽ばたくことになるとも知らずに。
ほどなく走った時じゃったぁ。
グワッコン⚡︎
こんな音と共に
『ふんぬぅわぁーぶぇぽらっぷぅ‼︎』
ちぶおさんのただならぬ叫びが聞こえたと思えば、ちぶおさんが宙を舞う姿が飛び込んできた。
これは…無事では済まないかもしれない。
様々な可能性を考えながら、ちぶおさんが動いてる事を願い振り返った。
もしもの場合の人工呼吸はHUさんに任せようと考えながら。
対向車、後続車に注意しUターン。
ちぶおさんが身体を起こしたので、少し安心。
HUさんが素早く自転車をどかし、ちぶおさんの安全も確保してくれる。
幸いにも大きな怪我は無さそうである。
自転車の不具合も手持ちの工具でリカバリー出来る程度。
ただ、反射バストは破け
ヘルメットは割れている。
「ヘルメットが無ければ即死だった…。」
ガンダム世代ではないハンサムにはピンとこないセリフだが、後日ちぶおさんがスペースで使ったら大スベリしたことをここに記しておこう。
派手な落車の割に、走行再開出来たのは本当に不幸中の幸い…。
一歩間違えたら
今も元気だからいいものの、みなさん落車には十分気をつけて頂きたい。
こんなアクシデントもあったので、我らのミッションは「ちぶおさんを無事帰宅させること」に変更し走行再開。
しばし走り天気が傾いてきた頃に小集団に追いつく。
ここで出会ったのが
北海道ブルベ界で、風神雷神と名高い
mieさん(風神)と、kurochanさん(雷神)である。
ちぶおさんが、ハンサムとHUさんを紹介してくれた。
ここで風を纏った女性mieさんに話しかけられる
mie 「あなたがハンサムさんなんですね」
ハンサム「いかにも」
mie 「名前は良く見るけど、顔は見たことないのでどんな人かわからなかったんです」
ハンサム「…ばかやろー!」
あなたが男ならグーパンチをお見舞いするとこだ。
「ハンサムさんは、ハンサムだから一目で分かりました」
これが正解やり直しな。
ほどなくして、こうほねの家に到着。
雨の気配を感じて、雨具を装備する方々。
もちろんハンサムは…
次のPCまで半袖で行くつもりである。
だが、ここで雨具を着るように激しく勧められる。
雷神ことkurochanさんである。
ここで逆らっては、この先雷に打たれること必至であり、ディレイラーハンガーと人の臍は曲げてはならないとの言い伝えを守りうっすいウィンドブレーカーを着るハンサム。
そして満身創痍のちぶおさんに気づく人々。
ある人は、傷パワーパッドを譲ってくれて。
ある人は、傷口の確認をし、またある人は、励ましてくれて。
皆さんの優しさを感じ、ちぶおさんが「お母さん」と呟いた気がした。
なるほど、あの人は北海道ブルベ界のお母さん的存在なのかもしれない。
そしてここからは、kurochanさんmieさんも交えけっこうな風雨の中走り出す。
ここはせめてもの恩返し、ハンサムちぶおHUで風避けになるべく3人の先頭ローテで皆を引っ張りPC3を目指すのであった。
つづく。